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- エビ豆知識
海老の主成分はタンパク質で100gに20g以上のが含まれ、そのタンパク質も極めて良質です。
また、脂肪は0.7%(クルマエビ)と肉の10分の1から20分の1しかなく、
その脂肪酸組成は不飽和脂肪酸が多く、血液中のコレステロールを低下させる作用があります。
そのうえ海老にはコレステロールを除去するタウリン、キチン、アスタキサンチンがバランスよく含まれ、海老を食べるとコレステロールが除去されたという実験結果も報告されています。
タウリンとはアミノ酸に似たもので、硫黄を含むアミノスルホン酸と呼ばれるものでタンパク質を構成するアミノ酸とは違って
人体内では胆汁酸と結びついたり、独立した形で働きます。
高血圧が原因となる血管障害(心筋梗塞、脳梗塞、肝臓病)の予防効果があります。また。肝臓機能を高め、解毒作用を強化し、また、コレステロールが原因となる胆石症の予防・改善に働きます。大腸・小腸に運ばれてきた過剰なコレステロールを便として体外に素早く排出されるよう、大腸の蠕動運動を促進する作用があり、腸内における内容物の滞留時間を短縮するので、腸内細菌の繁殖などを防ぐ働きがあることも知られている
そしてあのホカしている海老の殻には最近ショップなどでよく見られるキチン質(不溶性食物繊維)という成分があります。
この成分は自然治癒の強化や免疫力の活性化に有効とされ大腸ガンを引き起こすウェルシュ菌の増殖を抑えるといわれています。
アスタキサンチンとは赤い色素で、活性酸素を抑制する作用があるそうです。血液中において悪玉コレステロールが活性酸素によって酸化され、血管壁に付着するのを防ぎ、さらに血管壁に付着した悪玉コレステロールを取り除く作用もあるようです。
ぜひ、ハヤスイの「カワツ海老」を殻ごと、天ぷらや唐揚げにして食べてください。
海老の語源は、熱するとブドウのエビ色になることからエビと 呼んでおり、エビの長い髭が腰の曲った長寿の老人に姿が似ていることから「海老」の文字をあてである。
このことから、古来、賀寿(コトブキイワイ)、 また蓮菜盤中や門松などの飾りに用いてたのは、寿を祝し、老を慕う・・・ という意味あいがあるそうです。 また、赤い色彩も古来魔除けの色とされており赤い色を使った達磨や 還暦の時の赤いチャンチャンコなどかかせないものとなっているそうです。
室町時代の武士なども縁起をかついで、エビの殻のような刻みをつけ、 朱塗りにした鞘の刀を腰に差すのが流行したがそれは色と形がクルマエビに似ているところから海老鞘巻と呼んでいたそうです。
縁起物の代表格ともいえる海老を好む人の運勢が、良くなると考えられたのが当然のことであろうし、次第に運が良くなるとして晩年になるほど運が良くなるとしたのでしょう。
『和漢三才図会』によると「煮ると色は紅色に変わり、形は車輪のように曲がる故の命名」とあり また江戸時代各地で多く獲れたことが『本朝食鑑』にも記載されており、 『本草綱目啓蒙』には「曝乾すは十尾ごとに縄に連ねて、薩摩より出す」とあります。
大きさによって呼名が変わり、業界用語では10p以下(約20g)のものは「小巻」「鞘巻(さえまき)」、順に「中巻」「巻」となり、 20p前後(20〜40g)で「車蝦」と呼ばれる様になります。30p(100g)近くになる大きいものは「大車」と呼ばれます。
漢字の「蝦」は遊泳型のエビを示し、虫偏になっているのは、目が昆虫と同じ複眼であったり、 外見が虫に見えるからでしょう。
かなりぴょんぴょん跳ねます。私もつかむたびに、おしりの角で刺されます。痛いです。また、伊勢海老は歩くエビ、歩行型であることから「海老」と区別しています。
英語でエビといえば、「Shrimp」、歩くエビ類は「Lobster」と呼びます。伊勢海老類など歩くエビ意外の泳ぐエビは、比較的大型で商品価値の高いクルマエビ類と小型の小エビ類におおざっぱに分けられます。アメリカ英語では泳ぐエビはすべて「Shrimp」と呼びますが、本場、イギリス英語ではクルマエビ類を「Prawn」、小エビ類を「Shrimp」と区別して呼んでいるそうです。
蝦で鯛を釣る(蝦鯛) | ・・・ | わずかな元手で、大きな利益を得る。 |
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海老と名の付く家老殿 | ・・・ | 外見は威儀を正し、格式張って居ても 頭でっかちで中身や器量のない人をいう。 |
蝦の鯛交じり | ・・・ | 小さく弱いエビが大きく立派な鯛の中に混じっている。 弱小の者が能力不相応の地位にいることのたとえ。 |
蝦跳ねても枡を出ず | ・・・ | 法外な事を望んで跳ねても、蝦は枡から出られない。物にはそれぞれ天分が定まっていることのたとえ。 |
海老は縁起ものです。 腰が曲がり髭の長い海老は、その形が長生きした老人に似ているため、 鶴・亀同様、長寿の象徴とされています。
中世には「海の翁」などとも呼ばれていました。 これを表す日本語の文字も「海の老人」という意味です。
エビは「海老」と書くように、エビの尾部を老人の曲がった腰に見立てて、 腰の曲がるまで長生きできるようにという、長寿の願いを込めた縁起物です。
また、海老は脱皮を繰り返しながら成長して行くことから、発展・成長の意味もあり、正月に限らず祝いの膳には欠かせないものとなっています。
また伊勢海老は鎧兜の立派な武将を思わせる豪華な姿から、正月の松飾や祝儀の飾り物に利用されています。
「賀寿饗燕のさかな」つまり長寿(髭の長くなるまで、腰の曲がるまで)を祝う酒席で客をもてなすための、さかなとして、大いにもてはやされたのも、江戸時代が始まりだそうです。
日頃、海老を好んで食べる人は、どことなく気品があり、周囲の人々との間 にも信頼関係が生まれるので、次第に運勢が上昇し晩年運がよくなるといわれています。
海老独特の美味しさ・甘味成分は、グリシン・アラニンなどの数種類の遊離アミノ酸によるものですが、旬によってこれら成分がより一層美味しくなります。
海老の種類によって旬が異なります。
車海老は夏から秋にかけて、カワツや芝海老も初夏から晩秋が旬です。
伊勢海老は秋から冬にかけて、甘海老は冬です。
いずれも頭の付け根がしっかりしていて、全体に透明感があるものが新鮮です。
エビの腸のことを背ワタいい、これを取った方が良いわけは、腸管に残っている消化途中の汚物によって身が腐敗したり、餌と共に取り込んだ砂などでザラザラします。
竹串等で調理してください。背ワタの黒いものは天然物で、ピンク色のは養殖物が多い。
養殖物は出荷する数日前から餌を与えないから腸の中が空っぽになり腸管(ピンク色)の色をしているためです。やはり天然物が美味しいです。
交尾はオスが反転して腹部と腹部をつき合わせる体位を1〜2秒間持続する。
オスは精子の入ったカプセル(精包)をメスの受精嚢に付着させ、分泌物で生殖口をふさいでしまう(交尾栓)ので、メスは浮気が出来なくなる。
産卵期は春から秋。 産卵は夜間に水深10m以深の砂泥底で行われる。
産卵時刻は春期ほど早く、次第に遅くなり、8月以降は夜半に行われる。 適性水温は20〜30℃、産卵数は25〜70万粒。
メスは遊泳しながら卵と交尾で受け取り、貯めていた精子を同時に放出する。
卵は直径0.25oで青褐色か黒褐色である。 産卵直後の未受精卵は浮遊しているが、受精すると卵膜が形成され沈降する。
産卵から孵化までの時間は水温21〜25℃で20〜23時間とされています。 28℃で18時間産卵を終えると、ほとんどの個体は一生を終えるそうです。